最新情報NO7  2014年4月9日記載

  過去の情報 (No1,No2,No3,No4.No5,No6)

6年ぶり更新です。
 企業活動を休止していたわけではありませんが、HP作成用に使用しているPCの動作不調やOSが古いことにより新しいPCを使用したために更新を怠っていました。

 その6年間には過去経験していない大きい出来事が生じ、価値観、人生観を大きく変化させ事態も生じてきています。日々細かく記録していると中々気づかない変化も大きいスパンで見るとその変化量に驚かされます。特に私にとって大きい出来事を3件ピックアップしました。

 ○ リーマンショックと日本エレクトロニクス業界の凋落
 リーマンショックでの大混乱が発生し、100年に一度の金融危機と言われたのは2008年9月15日の投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻が引き金になりました。
 最初はその影響を軽く見ていた日本経済の大黒柱の自動車やエレクトロニクス産業が大打撃を受けました。ようやく今は自動車産業は復活しましたが、エレクトロニクス業界はコア製品のAVCや携帯機器が韓国、中国企業に負け、白物機器や自動車用や産業用に活路を見出そうとしています。企業統合や人員整理でようやく黒字を確保できるようになりましたがまだまだ世界のリーダ企業に復活するには厳しい状態です。
 大学講義でもよく過去のエ日米レクトロニクス業界の発展過程、戦略分析などを紹介し、今の韓国、中国企業の立ち位置、そして今後サムソンはどうなる?日本企業は?などを予測し紹介しています。歴史は繰り返すもので、謙虚な分析のもとで的確に変革続けないとすぐに消滅してしまいます。
 
 ○ 東日本大震災、福島原発事故
 この期間中の大変化は東日本大震災とそれにより発生した福島原発事故でしょう。
 3年過ぎましたが原発事故の影響は余りにも大きすぎます。 地震や津波だけの被害であれば、神戸大震災の場合と同様に物理的には10〜20年で解決できるでしょうが、放射能汚染の影響を低減させるにはその数倍以上もの時間が必要になるでしょう。  結果として南海東南海トラフや首都直下型大震災の発生を想定したハザードマップ見直しやその対策に国と自治体が積極的に取組むようになったことは将来を見越すと妥当なことと思います。
 エネルギー政策に大きい影響を与えました。日本のモノつくり産業が生き延び復活するために必要なエネルギーをどう作り出すのか、再生可能エネルギーにまだ頼れない現状での暫定案として、日本の技術者の英知を結集して原発の安全性を高め、その再稼動による安定したエネルギー供給が必要と思っています。
 そのためにも原発関連技術者として利益確保の企業心以前に、広い視野、リスク洞察力、謙虚さが必要と思います。

 ○ iPS細胞を山中教授が作成成功
 この期間中(実際には2007年11月の発表)で、いやここ数10年で最大の科学技術分野での明るく話題だったでしょう。21日の新聞各紙の1面には京都大学から報道各社にリリースされた”ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)の樹立に成功”をベースに ”iPS万能細胞、再生医療に画期的成果・・・・” という見出しが躍っていました
 その日が2つの大学での講義日だったので、早速追加資料としてこの朝刊記事を借用し、学生たちにこの記事を紹介しました。再生医療や創薬など医学分野だけでなく、ME機器などの工学分野でも極めて大きい影響を与えること、多分近いうちにノーベル賞を受賞するでしょうと言いました。
 それから5年後の2012年のノーベル生理学・医学賞の受賞など様々な著名な賞を受賞されていることはご承知の通りであり、実際に着実に進化し、目やパーキンソン病に対する臨床応用も始められよとしています。

 一方、本年2014年1月30日に科学誌「Nature」に掲載され、マスコミに大々的に発表されたSTAP細胞についてはその後論文内容に関する様々な疑問が生じ、別な面でマスコミを賑わしています。今日4月9日午後、筆頭著者「小保方さん」の記者会見がありますが、STAP細胞が存在するのかどうかは別な機関での再現実験が成功するかどうかにかかっているでしょう。すぐにばれるような捏造は科学者ならするはずがないでしょうに、しかし実験ノートが3年間で2冊という状況は信じがたくて。 STAP細胞についても実際に存在し作成しやすくて、iPS細胞同様に人類社会に貢献していってもらいたいと期待しています。