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展示会関連

◎ 現在、技術調査している項目に「レーザによる微細加工技術」があり、レーザメーカと打合せをしたり、大学や企業の協力を得て加工実験をしたりしています。 そういう私には展示会は非常に参考になる場所で、7月中旬に幕張メッセで開催された「インターオプト展」に行ってきました。
 
  インターオプト展は毎年7月の中旬に開催され、光を用いた計測、加工、情報通信などに関連する材料、デバイスからレーザ光源、応用機器、周辺機器、サービスソフト産業まで幅広く展示しています。昨年は会社立ち上げなどもあり見学できなかったのですが、ほぼ定点観測的に参加してきました。

  参加前に気になっていたことの一つにSARSによる影響がどの程度沈静化しているのかということでした。
6月に見学した東京ビッグサイトでの日本プリント回路工業会主催のJPCAは主要顧客の多い韓国、台湾、中国などからはSARSの影響で殆ど来場がなく、参加者は昨年のほぼ半減。出展企業側も説明員が不在でパネルだけ、或いは出展取りやめなどが多く非常に閑散としていました。今回はSARSの沈静化が進み、昨年度より20%減の入場者で納まったようで、これは出展者数の減少約15%とほぼ同程度。(景気の状況や展示会の生産性に左右)
 
  併設の出展者セミナーは前日に関心のあるテーマが多かったのですが、ちょうど大学の講義と重なり、残念ながら聴講ができなかった。関連セミナーも含め、これらのセミナーは整理された情報が入手できるのでありがたい。また、それを聞いた後にブースで更に細かい質問もでき出展者側と来場者の双方に有効な催し物である。

  過去からコンタクトしているレーザ企業との情報交換のほかに他に目新しい企業が目に付くのも楽しい。

  そんな企業の一つに国内ベンチャー企業であるS社が見つかった。若い技術者と話をしていると色々人脈の接点も出てきて、技術内容以外にもいろんな情報を得ることができた。ベンチャー企業が起きてもなかなか成功例の少ない日本で、さらに投資対回収のサイクルが長いレーザ産業で成功していくためには技術力以外に、相当な資金力や顧客対応力が必要と思われるがぜひとも成功して欲しい会社である。

 他の関心事項では微細加工の応用の一つとして微細な光学部品製造関連があり、そんな中で今年初めて出展したとかいうM社の製品や加工技術展示に興味が起きた。最近の携帯電話やモバイル機器にカメラが取り付けられるのが当然のごとくの状況になっているが、これらにも応用されている企業の微細高精度なレンズやアクチュエータ技術は相当レベルが高いと感じた。

 一般の企業以外からも独立行政法人や社団法人、大学などからの先端技術やその応用例の展示も盛んになっている。産・官・学のそれぞれの役割を認識した融合が総合技術分野であるレーザ産業には非常に重要は取組みと思う。

 (記 屋野勉)  

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